合気道

声を出せ、汗をかけ

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仙台の鈴木@道場長です。

母校の合気道部は新入生二人を迎え、師匠の道場での稽古を開始しました。

合気道には、坐技(すわりわざ)というのがあります。座った状態で相手を制したり、投げたりするんです。殿中での所作の名残という話もありますが、不自由な状態で技をかけることで安定した下半身を作る稽古と私は解釈しています。

坐技の基本は膝行(しっこう)です。正座した状態から跪坐(きざ)(つま先立ちの状態で正座すること)になり、両膝と両のつま先だけで座ったまま移動したり体さばきを行います。

一年生はこの膝行ができていないんですね。それはしょうがないにしても、3年生でも危なっかしい学生がいるのはちょっとまずい。なので自由稽古で全員で膝行3周を行ったんですね。広い道場ではありませんが、それでも3周はかなり堪えたようです。3周目には私が追いかけます。私に捕まったら背中をザシュッ!と斬られますから、皆必死で膝行を続けます。

どうにか膝行が形になった所で、坐り技の正面打ち一教表・裏を左右連続で行います。

「声出して!」「汗かいて!」「お互いいい稽古して!」

こんな感じで檄を飛ばしながらひたすら坐り技を繰り返し繰り返し稽古します。息は切れ、技は乱れ、稽古着は汗で濡れ、袴はだんだんズレてきます。それでも休まず稽古を続けます。

「残り3分!」「あと2分!」「あと1分!全部出し尽くして!」

こんな感じで体力的にはかなり厳しい稽古を行いました。終わったあと、立ち上がる気力すらない学生。それでも清々しい表情をしていました。

苦しい。でも楽しい。そんな稽古ができたのではないかと思います。

2014年。私はより楽しい稽古を追求する方向で舵を切ります。私の船に乗りたい人は、カモーン!(笑)

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