「手づだってけねがや」
お客さんから電話で呼び出され、とるものもとりあえず向かいました。
見れば業務用冷蔵庫の扉が外れ、中から冷気が漏れています。
涼しいのはありがたいのですが、このままでは中の商品がダメになってしまいます。
冷蔵庫の扉は上下2箇所で本体に取り付けられています。本体との接続部分はスラストベアリングで扉の重量を受けています。特に下側のスラストベアリングの潤滑が途切れ、劣化して回転が渋くなり、中心の軸が外れやすくなっていました。
パンタグラフジャッキで扉を下から支え、とりあえず冷気の漏れを止めました。
その状態でドライバーを使い下側の金具一式を外し、一旦工場に持ち帰ります。
下側の金具をスラストベアリングではなく平ワッシャー+グリースで受けるように改造して再び現場に戻りました。
現場で微調整をして、動作を確認。扉の開閉もスムーズでブレもなく、扉を閉じても冷気が漏れることはありません。
どうやって搬入したの?と聞きたくなるような大きさ。
扉を閉めた状態。φ10の軸をφ12にして、スラストベアリングではなく平ワッシャーを複数積み重ねました。平ワッシャーの間はグリースで潤滑しています。
扉を開けた状態。スムーズに動きます。
現場で使った道具類。
レシプロソー、サンダー、バイス、ダイス、ウォーターポンププライヤー、ドライバー2種。扉を支えるパンタグラフジャッキ。
工場での作業とは違い、現場の作業は様々な制約があります。必用十分な道具を持っていけない場合もありますので、一つの工具に複数の役割を持たせることもあります。
自動車だけではなく、こんな感じのお仕事もご用命いただいております。「流石にこれは無理かな?」と思っても、一度ご相談ください。