うちの工場でメインで稼働しているリフト。私がUターン転職で戻ってきた15年前に中古で購入して据え付けたものです。自動車にはリフトをかける「マウントポイント」がありますが、そこにゴムパッドを当ててリフトアップします。今回はこのゴムパッドを15年ぶりに交換することにしました。
リフト 車 ガレージ
自動車整備工場に欠かせないのがリフトです。認証工具の一つですから、どの整備工場でも必ず備えていると思います。
ウチの工場にあるリフトは二柱リフトと呼ばれるもので、2本の柱が左右に垂直に立ててあり、それぞれに2本、合計4本の足がついています。
4本の足の先にはそれぞれゴムパッドがついていて、ゴムパッドの中心が自動車のマウントポイントに当たるように、足の開き具合や伸ばし具合を調整します。
リフト 車 整備
リフトの整備は専門の業者がいて、油圧系統や電気系統は業者にお任せしていますが、ゴムパッドのような自分でも交換できるところがあります。
15年前に据え付けて以来、ゴムパッドを交換した記憶がありません。自動車整備振興会の事務所にお邪魔する度に新品のゴムパッドが目につき、「あー、交換しなきゃ」と気になっていました。
リフト 車 事故
リフトから車が落ちる事故は、年に数件起きています。軽自動車でも800キロ、コンパクトカーでも1トン、3ナンバーの乗用車だと1.5トンありますので、リフトアップ中に車が落ちて来たら、下いた人はまず助からないでしょう。
リフトの事故の原因は様々ですが、ゴムパッドの劣化や破損により、マウントポイントから外れるという事例もありますので、定期交換部品ですね。
変な話ですがこの部品、リフトから自動車が落下するなどの事故事例が報告されると、急に売れ行きが伸びるようです。
リフトのゴムパッドの価格とサイズ
私は自動車整備商工組合の窓口で購入しました。価格は4個1セットで6,000円+税です(会員価格)。ビシャモンリフト専用ですが、サイズが合えば他のメーカーでも使えるかもしれません。
- 日本自動車整備商工組合連合会推奨
- 超高耐久仕様リフト用ゴムパッド(受けゴム)
- SR-01ビシャモンリフト用ゴムパッド
- 適応機種 OSP25/NSP30/NSA30/OSA30/RNK30等
- W112mm, H30mm, D80mm
- 取付用の穴の間隔A40mm, B75mm
- 取付用ボルト、スプリングワッシャ付き
ここで購入する時はいつも「プレゼント用のリボンつけてけさい」「おたんじょうびおめでとうって書いてけさい」「母の日用のラッピングしてけさい」とお願いして、笑いを取るようにしています。
最近では窓口のお姉さんも心得たもので「あちらのサービスカウンターでおつけします」と上手いレシーブを返してくるので、油断できません。
リフトのゴムパッド交換手順
ボロボロのゴムパッド。だいぶ劣化していました。
角が欠けています。ゴムパッドの中心からズレてリフトアップしたら、ズルっと行ったかもしれません。
右が新品。本来はこういう姿なのですね。
角もしっかりしています。
プラスドライバーで取り付けるようです。という事は、外すのもプラスドライバーなのかな・・・と思いきや、プラスドライバーを差し込む溝がつぶれていたり、砂が入り込んでそのままサビていたりするので、回すどころかドライバーを差し込むことすらできません。
プライヤーでボルト周りのゴムをちぎり取って行きます。
ボルトが露出しました。パッド一枚につきボルト4本。全部こんな感じでした。
ようやく全部露出できました。ドライバーではとても外せないので、ボルトの頭をウォーターポンププライヤーや、パイプレンチで挟んで回すしかなさそうです。しかし周囲にゴムや金属のプレートが残っているとそれもしにくいので・・・
焼く(笑)
ボルトの頭を温め、周囲のゴムが燃えて、燃えカスになったらプライヤーで挟んで回します。指挟まないようにご注意あれ。
2本外れました。
反対側も外してカスを取り除きます。通常焼いた後はタップを立てるのですが、ボルトを外した時の感触でそこまでしなくても大丈夫と判断しました。
新品のゴムパッドを取り付けます。う~ん気持ちいい。
ボルトの頭が結構キツキツなので、握力だけでは締め込むのがシンドイので、プライヤーの力で回します。スプリングワッシャがちゃんと噛めば大丈夫かと。
はい完了。所要時間は4つで1時間ってとこでしょうか。
ビシャモンリフトのゴムパッド購入はコチラ
ゴムパッド購入を希望される方は↓こちら↓から「適合確認」の上、お申込み下さい。
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もしくは自動車整備商工組合の窓口にて、在庫があれば購入できるでしょう。各県にある陸運支局の近くにある、自動車整備振興会の中に商工組合が併設されていますので、そちらでお尋ねください。