気づき

あえて痛い思いをさせる

投稿日:2014年3月19日 更新日:

仙台の鈴木@道場長です。

ガイドや守護霊と呼ばれる方々は「守ってくれる人」というイメージがありますが、時には「あえて痛い思いをさせる」という事もするようです。

工学部の学生は、4年生になる前に卒研室を決定するのですが、卒研室での研究生活開始前に教授からある課題が出されます。それは海外の研究者の論文を翻訳して内容を理解し、発表するというものです。論文というものは通常、英語で書かれています。テクニカルタームと呼ばれる専門用語や、図表、数式が織り込まれたかなりのボリュームのある論文です。英語の長文に慣れていない上、論文の作法も知らない学生がこれに取り組むのですから、それなりの準備期間と根気が必要となります。

大学の春休みというのは1ヶ月以上に及ぶ長い休みですから、学生はアルバイトに明け暮れる訳です。コンパだってあるし、合宿だってあるし、あれもしたい、これもしたい、色々と物入りな訳です。私も当時「家具運び」のバイトをしておりました。3月は「学習机」の配達がピークを迎えます。それに加えて、引越し先での新生活用家具配達、6月の結婚シーズン前の婚礼家具配達と、忙しさはピークを迎えます。私も論文そっちのけでバイトに明け暮れていました。バイト以外は稽古か酒。論文はちっとも進んでいなかった。

そんなある日のこと、配達用トラックに乗るために、歩道から車道に飛び降りたんです。間にはなんてことのない高さの生垣があって、当時の身軽な私だったらまず失敗せずに飛び越えられる。でもその日はどういうわけか、生垣の先にある段差に気づかなかったんですね。段差に引っかかり、つま先から地面に着地、そのまま足の甲が地面に着くような形で伸ばしてしまった。グキッという音と激痛。一瞬折れたかと思いました。バイト仲間に迷惑をかけるわけにはいかないので、そのまま行きつけの整骨院前で下ろしてもらい、緊急の施術が行われました。

幸い足首は折れてはいなかったのですが、ソフトボールでも入ってるのかという位に腫れ上がり、全く動かせません。初めてのギプスと松葉杖。当然バイトも稽古も無理。突然私は何もできなくなってしまったのです。それで仕方なく、自宅で論文の翻訳に没頭するハメになったのです。こっちが本来やるべきことなんだけどね。

でもこれが結果的に良かった。2、3ページ翻訳しては、分からない単語一覧を添えて、松葉杖を突きながら先生に提出する。赤ペンで訂正されて帰ってくるので、直しつつさらに追加翻訳した分を提出。先生から見たら真面目に仕事に取り組む学生に見えたでしょうね。苦手だと思っていた英語の論文も、専門用語が難しいだけで、文法そのものは難しくはない。むしろ誤解を避けるために、あえて平易な英語で書いてあるという事がだんだんわかってくると、翻訳のスピードも上がって行きます。翻訳は卒研生二人ひと組で行うのですが、パートナーの留年君を差し置いて、私がほとんど翻訳を完成させてしまった。

これで先生に目をつけられて、色んな仕事を任されるようになった。機械工場の旋盤、フライス盤、ボール盤など、色んな工作機械に触ることができた。試験片の写真を撮って研究室にある暗室で現像する方法も覚えた。試験片の焼入れ、真空ポンプの扱い、レーザーの扱い、材料をタダで手に入れる方法(笑)など、研究、実験、論文など、1年間で実にいろんな経験をさせてもらった。学会の発表会で東北大学で発表したこともあったっけな~。

で、日立に就職。これでまた人生変わるんだけど、それはまた改めて。

何を言いたかったんだっけ?そうそう「あえて痛い思いをさせる」ね。4年生になる前の春休み。本来やるべきことは「論文の翻訳」。これができないとその後の人生切り開けない。でも私はさっぱりやろうとしない。で、あえてケガをさせた、と。バイトと稽古を止めさせて、論文の翻訳に専念させるための「足首の捻挫」という絶妙なケガ。当時は不貞腐れていたけど、今ではホント感謝。ケガさせられて感謝というのも変な話だけどね。

で、「視える」人にその話をすると、私の頭上を眺めながら笑うんですよ。「ガイドさんがウンウンと頷いてますよ」ってね。やっぱりそうか。ちくしょー、でもありがとう。

「守護霊」って書くと「守ってくれる」というイメージがあるけど、それよか「ガイド」の方がより適切じゃないかな。本当に大きなケガや病気からは守ってくれるんだろうけど、必要であれば、あえて痛い思いをさせる事もある。その方が本当の意味での優しさなんだよね。

では~

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