仙台の鈴木@道場長です。
・・・つづき。
思い返せば、私が中学生に何かを語りかけるのは、いつも怒るときばかりだったように思います。その時の彼らはうなだれるか、泣きそうになって怯えているかのどちらかなのですが、でも今日は、どの生徒も私の話を真剣に聞いていて、普段の素行の悪さは全くありませんでした。自分が中学生の時代を考えてみればよく分かります。バカをやるのが中学生。中学生はバカをやるんです。で、大人に怒られる。でも本質的に悪い子というのはいないんですね。
掃除には人を変える力がある。私はそう思っています。その結果がすぐに出るかどうかはわかりませんが、自分たちの道場を汚さない、汚させないという気持ちが生まれてくれれば、十分に成功なのではないかと思っています。
大掃除を終え、私は柔道の生徒さんに気軽に声をかけるようになり、柔道の生徒さんも私に挨拶するようになりました。名前を覚えられ、名前で呼びかけられると、なかなかバカはできないものです。私も「無視するか怒鳴るか」の二者択一ではなく、その中間の「軽く注意」ができるようになりました。
今後柔道の先生や学校の先生とも気軽に話し合いができるようになるでしょうから、いい方向に転がっていくでしょう。活動中の怪我が減ったり、試合で好成績を残したり、受験で成功したりと色々といいことが続くのではないかと勝手に想像していますが、そうなっても不思議ではありませんね。
日本は「柔道」を取り戻せるでしょうか。私は難しい事ではないと思っています。柔道に取り組む方々が、取り組む姿勢を改めればすぐに取り戻せるでしょう。その第一歩が「掃除」なんだと思います。
・・・おわり。