スズキ車で、エンジン警告灯が点灯し、診断機でP0130(O2センサー回路(バンク1-1番センサー))を検出した時の対処法です。
エンジン警告灯が点灯
スズキ車(スズキ車OEMのニッサン車)で、エンジン警告灯が点灯した場合は、まずはスキャンツール(診断器、ダイアグテスター)で診断します。スキャンツールに表示された、Pで始まる5桁のコードが診断コードとなります。
スキャンツールはプロ仕様でなければ、数千円で購入できます。
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診断コードP0130が表示された
スキャンツールで調べた結果、診断コードP0130が表示されました。このコードの意味は「O2センサー、回路(バンク1-1番センサー)」です。要は「O2センサー故障だから取り替えろ」という意味です。
O2センサーとは
O2センサーは、排ガス中の酸素濃度を測るセンサーです。ガソリンエンジンは吸い込んだ空気に燃料であるガソリンを混ぜて、シリンダー内部で圧縮した上でスパークプラグで点火し、爆発燃焼させています。
空気と燃料の配合の割合を「空燃比」と言います。空気の量と燃料の量を最適な空燃比に保つため、爆発燃焼した後の排気ガス中の酸素の量を測り、エンジンコンピュータが最適な空燃比になるように計算して、吸い込む空気の量や噴射する燃料の量を調整しています。
O2センサーが故障すると
O2センサーが故障すると、最適な空燃比を計算するために必要な「排ガス中の酸素濃度」というパラメーターが得られないことになります。酸素濃度が得られなくなれば、エンジンコンピューターは「エラー」となります。これを「エンジンチェックランプ点灯」という形で知らせてくれるのですね。
O2センサーが故障しても、エンジンチェックランプが点灯しても、車は走れます。しかしそれは、最適な空燃比で走っているわけではありません。なので燃費が低下したり、人体に有害な排ガスを排出し続けることとなります。
燃費向上のためにも、地球環境のためにも、O2センサーの働きはとても大切なのですね。
O2センサーの値段
O2センサーの純正品はびっくりする位高いです。ニッサンモコMG22S(スズキMRワゴン)の場合、金額が29,100円+消費税です。何と部品代だけで3万円!1ヶ月分の食費に相当する金額ですよ奥さん。国分町なら一晩ですがねぇ旦那さん(笑)。
こういう場合に備えて、廃車する車があれば、O2センサーやイグニションコイルなどを外しておくのですね。純正品番が一致すれば使えますから、賢い自動車整備士はみなやっていると思います。
まぁそういう人ばかりではないと思いますので、O2センサーの社外品が安く買えるショップをご紹介しますね。
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※必ず車検証を手元に置いて「適合確認」を受けて下さいね。
O2センサーの場所
ニッサンモコMG22S(スズキMRワゴン)を例に説明します。スズキの軽で、ボンネットを開けるタイプの車ならだいたい同じ位置にあるはずです。
上の図の中心にある、22740の部品がO2センサーです。エンジンから出て来た排気ガスを通すエキゾーストマニホールドにねじ込まれています。ボンネットを開けて車の正面に立つと、バンパフェースの裏側辺りに見えるはず。
MG22SのO2センサーの純正品番は「22740-4A0A2」です。写真は↓こちら↓になります。
O2センサーの外し方
O2センサーは、サイズ22ミリのレンチで外します。専用の工具もありますが、私は古い22ミリのメガネレンチの一か所に切れ込みを入れて使っています。
この切れ込みに4本出ている細いケーブルを通して使います。
外す際は、エキマニの周囲にある遮熱版が邪魔になりますが、上手にかわして奥までしっかりと差し込んでください。
バンパーは外すか、ズラした方が良いです。工具を振るためのストロークがどうしても必要になります。
O2センサーが外れない場合
O2センサーが熱やサビで固着していて、なかなか外れない場合があります。そんな時はバンパーを外したり、潤滑油を差したり、専用の工具を使うなどして、とにかく確実な作業を行いましょう。ナメてしまうと大変な作業になりますので、一発でキメてください。
ちなみに専用工具のことをスペシャルサービスツール、略してSSTと呼びます。SSTは自動車メーカーから供給されているものに限らず、整備士自作のものもあります。整備士お手製のSSTを見るのも結構楽しいですね。
専用工具が必要な方は↓こちら↓ですね。
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O2センサーを交換したら診断コードの消去
O2センサーを交換したら、スキャンツールを使い、診断コードを消去します。エンジンチェックランプが消えて、再び点灯しなければOKです。
エンジンチェックランプが点灯したら
エンジンチェックランプが点灯したら、(有)鈴木ボデー工業所までご相談下さい。診断するだけなら無料です。
ご相談は >>> こちら <<< です。