仙台の鈴木@道場長です。
これまで色んな道場で稽古してきましたが「受身」が上手な人がいますね。
受身が上手というのは、上手に身を守るということでもあり、上手に演舞を引き立てることでもあり、それはそれで素晴らしいことだと思います。
しかし、いつ頃からか、上手に受身をとっている人を見ると、違和感を覚えるようになってきました。「ん?技が効く前に飛んでない?」という感じで。しまいには技が効いていないのに勝手に飛んじゃってる。それと、先生の技をきれいに受けた後に見せる「ドヤ顔」。あれにも違和感を覚えます。「パパ、みてみて、僕受けきったよ~スゴイでしょ?」という感じで。
運動神経がいいんでしょうね。体も柔らかいし、受身もキレイですね。あなたの身体能力やダンサーとしての腕は認めるけれど、武道としてはどうなの?掴まれたらもう動けない、相手が受けを取ってくれないと投げられない。それは武道じゃなくてダンス。演武じゃなくて演舞なんですよ。
以前に受身が上手な外国人と天地投げの稽古をしたことがあったのね。私と兄弟子の3人回りで稽古していて、私も兄弟子も、掴まれたらバシッと技に入って、技に入った瞬間には投げ終えていて、痛かったり叩きつけられたりすると笑いが出る。だから笑いながら壮絶な投げ合いの稽古になる訳です。受身が上手な外国人も、技のダメージが大きすぎて全然受身を取れない。笑いながら稽古している私と兄弟子に挟まれて、笑ってないのは受身が上手な外国人だけ。
「ノーッ、天地投げはこんな痛い技ではアリマセン!」そう言いたげな表情の外国人。そんなあなたに「えっ?普段どんな稽古してんのすか?」と聞いてみたいですね。
受身は大事。だけどそれは重要な二の次。
本来やるべきことは技を磨くこと。それを忘れてるから、掴まれて動けなくて、弟子の前で恥をかく事になるんですよ。
武道として合気道をやって下さい。
武道として合気道をやって下さい。
武道として合気道をやって下さい。
指導者にその姿勢がなかったら、弟子は育たないし道場の繁栄もないんだってば。