※これは2013年にFacebookに投稿した記事をリライトしたものです。
「この車、夫が勝手に購入すると言ったようですが、この年式でこの値段では納得が行かないのでキャンセルとさせて下さい。」
事故を起こして乗る車がなくなったお客さん。
うちの工場にある中古車を買うという約束で、中古車を先にお渡し、今はその中古車に乗ってもらっている。
そのお客さんの、奥様からの電話。
夫が事故を起こしただけでも相当お怒りモードなのに、古くて高いクルマを押し付けられたという思い込みがあり、怒りもMAXのご様子。
年式が古いと言っても、ミッションはリコール対応で交換してあるし、エンジンは調子がいい。高級車で乗り心地も最高だから、実はすごくいいクルマなんだけどね。
まぁクルマの良し悪しが理解できないのは仕方がないとして、次のセリフはいただけない。
「ですが、次の車が見つかるまで、お借りしてよろしいですか?一日おいくらでしょうか?」
電話口でこう続ける奥様に私が応える。
「キャンセルにつきましては、了解しました。
車のレンタルにつきましても、今回は無料で結構です。
ですが次のお客さんに見せないとならないので、早めの返却をお願いします。」
私が「今回は無料で結構です」と言ったら、それは「あなたとは今後取引しませんよ」という意味。
奥さんの一言で約束がひっくり返されるならば、今後仕事を受けるなんてできるわけがない。
感情が先行して、そこに考えが及ばないというのが、何とも浅はかですねぇ。