たまには自動車整備士らしい記事(笑)
ヘッドライトのレンズ、曇ってませんか?
モデルさんはトヨタのセルシオ
ヘッドライトのレンズは、経年劣化します。具体的には黄ばんで来たり、白く濁ったり。見た目も悪いですが、車検の際、光軸・光量で「不合格」を頂くこともあります。
そうならないためにも、私はヘッドライトのレンズが曇っていたら、ピカピカに磨いてから検査を受けるようにしています。
軽いくもりでしたらコンパウンドでキレイになりますが、真っ白というところまで行ってしまうと、コンパウンドでは時間もかかるし、ピカピカにすることはできません。
なので私は細かいサンドペーパーを使って、最初に「水研ぎ」を行います。1500番のサンドペーパーを固めのスポンジに巻いて、霧吹きで水をシュッシュッと吹きかけながら、表面のくもりを落とします。
1500番で水研ぎを終えた状態
あれ?最初より曇っていますね。これでOKです。これは表面にビッシリと細かいキズがついた状態なのです。
1500番で水研ぎをしていくと、黄色く汚れた水がしたたり落ちます。これはレンズ表面の劣化した部分がサンドペーパーで削り落とされ、水に溶け出たもの。劣化した部分が落ちる代わりに、レンズの表面は細かい傷がついた状態になります。
次に「コンパウンド」を使います。硬いスポンジにウェスを巻き付けて、液状のコンパウンドを垂らし、磨いていきます。表面の細かい傷が消える頃には「キュッキュッ」といい音が鳴ります。
車検を通すという意味ではこれで十分ですが、ヘッドライトレンズの磨きには私なりの「こだわり」があって、もうひと手間かける事にしています。
私が使っているのは「桂通商」の「アット・プレミアム・多目的クリーナー」です。これ、ネットでは買えないんですよね・・・。
硬いスポンジに、新しいウェスを巻き付けて、このクリーナーを垂らしてからさらに磨き込みます。目には見えないようなコンパウンドの傷も消えて、さらにピカピカにしてくれます。
遠くだと分かりにくいので、角度を変えて接写してみました。どうですか?最初の写真と比べてみると、その差は一目瞭然ですね。
もう一枚、角度を変えて接写してみました。まるで新品のレンズですね。「鈴木ボデー工業所」の黄色い看板がちゃんと写り込んでいます。
私は何かを「ピカピカに磨く」というのが好きなんでしょうね。だからこういう作業は結構好きだったりします。お客さんの驚く顔を見るのがまた快感(笑)
あぁ、一つ注意点が。
道具を揃えれば誰でもできる作業ではありますが、レンズに接しているフェンダーやバンパーまではみ出して磨いてしまうと、塗装の表面が削れて、下地の色が出てきてしまう場合があります。黒系の色なら目立ちませんが、白系の色だとアウトです。
自信のない人は無理せず、私に頼んでください。
では~
ソフト99 LIGHT ONE(ライトワン) <透明樹脂パーツ専用クリーナー>