※これは2015年にFacebookに投稿した記事をリライトしたものです。
※当時と今では、技も見解も違っています。
タイヤ作業で腰に疲労がたまっていた。
そしてついに「腰痛」という形で身体が悲鳴を上げた。
それでも稽古は休めない。
昨夜は大学生二人と稽古。
私の息子世代の、元気いっぱいの若者たちである。
前かがみになると痛い。
礼法も、受身もできない。
だが、身体がそんな状態だからこそできる稽古もある。
手指についた水滴を、手をブルンと振って振り落とす。片腕を両手でガッチリ掴まれた状態でその動きを行い、掴んでいる相手を崩す。
最初は大きく動いて大きく崩し、だんだんコンパクトにしていく。最後は身体の中だけで「ブルン」を作り出し、相手を崩してみた。
若くて元気いっぱいの大学生が、面白いように崩れる。今まで力いっぱい掴んでいた相手の腕が、急に消えてしまったように感じているだろう。
一度崩してしまえば、投げるのも抑えるのも自由自在。
スピードとパワー。
筋力と体重。
そういう世界とは全く別のものが武道の世界である。